urimimuの日記

2014年  読書記録+X

○ー17 35年ぶりの 三田誠広作品は

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いちご同盟 (集英社文庫)

いちご同盟 (集英社文庫)

 

 三田誠広は私が22歳のとき「僕って何」で出会った懐かしい作家だ。

昨年、空海にはまって、読んだ12冊の本の1冊が、彼の「空海」。35年前の作品からこのような作品を書くとは想像できなかった。続けて、空海入門、桓武天皇、なりひらの恋を読んだ。このような歴史上の人物を取り上げるにはどれほど研究し、想像力をかき立てただろう。そのために、どれほどの時間や、精神を費やしただろう。

このように歴史上の人物や、事件等を作品にしてくれる作家に心から感動する。

こんな思いから「僕って何」~「空海」まで、それ以降も、彼の作品を読んでみたくなった。調べてみると著作数はかなりの冊数になっている。楽しみながらゆっくり読んでいこう。

さて、この作品は、仕事が終わって自宅に帰り、いっきに読んだ。

誰にでも、熱い心だった15歳はある。もう子供ではない、でも、大人でもない、不器用に純粋さを手放さないように葛藤していたあの頃。私にも。今でもこのころの友人には特別な思いがある。そして、そんな時をいっっしょに過ごし、自分でも半分忘れてしまっているその姿が彼らの心にあり、私の心にその頃の彼らがいる。そんなことを、感じさせてくれた。